第2回HALSグループミーティングを終えて
編集後記 02


 
 今年も第3回HALS研究会に向け世話人会が新宿で執り行われました。やはり、技術認定制を含めTotally laparoscopic surgery (or pure-laparo.)が全盛のようでありました。しかし、そこはHALS大好き・我らがHALS研究会として、とても楽しい企画を非常に短い時間ではありますが色々と考案中です。乞うご期待下さい。

 とはいえ、松田先生も板橋先生もpure-laparo.の割合の方が多いらしく(bi-procedural??)、御両人から『技術認定制にはどう対処するの・・・?』と聞かれて絶句してしまいました。実は以前に後輩が他のローテーション病院に出向して行く時に、向井のところでは大腸技術認定は取得できない・・・とガツンと言われた事がありました。『御免ね、現状では次の病院で申請してね・・・』と苦し紛れに謝ったのを覚えております。

 私はどちらかというとpure-laparo.を止めた側にいるので、かなり絶望的な障壁であると真摯に受け止めております。敢えて弁解するとHALSこそ技術認定医がいない全国多数の大病院で積極的に導入されるべきであり、効率良くlaparo.操作に慣れ親しむべきであると考えております。そこからは若手の先生方、個人・個人の選択肢としてpure-laparo.に発展しても良いのではないかと・・・、勿論、HALSerとして磨きをかけても良いわけでもあり・・・。

そういえば、HALSの講演依頼があり、少し近年のHALSをreviewしてみました。主流かどうかはわかりませんが、欧米でも中東(サウジアラビアetc.)でもHALSは盛んに行われております。あのMayo clinicでもHALSが積極的に行われているようで、8人の大腸専門外科医が2004年から2009年までHALSを323症例以上に行い、その成績をSurgery (148: 378-85, 2010)に発表しております。そして、何とMukaiらによる単一施設の成績が引用されているではありませんか!! MukaiらはMayoとは異なりPt.を著しく選択してはいるものの、ほぼ同様の結果であり・・・等々、本当に驚き名誉なことでもありビックリしました。

 どの論文を読んでも手術時間が短く開腹移行率が低く、あとは全て同等以上であるとの内容がほとんどでした。本邦での技術認定制の取得等、免許皆伝・相伝等の種々の議論は確かにありますが、今後も日本を代表する? 超マイナーなHALSerの一人でありたいと開き直りつつ強烈な睡魔に襲われダウンしたのでした。



2012年05月25日

HALS研究会事務局代表
東海大学医学部付属八王子病院外科
向井正哉

 
 


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