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HALS ハンズオントレーニング ワークショップに向けて


  HALSは1990年代より行われていた手技であり、高難易度手術に対応できる画期的な腹腔鏡手術手技である。しかし近年、腹腔鏡手術が普及するにつれこの手技を知らない内視鏡外科医が増えてきた。内視鏡外科手術を安全かつ確実に遂行するには、完全腹腔鏡下手術にこだわることなくHALSなどの手技を習得する必要がある。手技の「引き出し」を一つでも多く持っていることが重要なのである。
 HALSは基本的に術者の左手を挿入して視野を展開し右手1本で操作を行う。手を挿入することで病変を確認することができ、手術時間も開腹手術と変わらないというメリットがある。完全腹腔鏡下手術に対して大きなアドバンテージを持っているが、その手技の特性を知ることはとても重要である。術式によってはsolo surgeryにもなり、助手が完全腹腔鏡下手術における術者の左手の役割をしなければいけないこともある。HALSデバイスはどの部分に留置するのか?どの様に左手を使うのか?助手の役割は?実際HALSを行うと疑問を持つ外科医もいることと思う。
 今回、米国アプライドメディカル社のサポートをいただきHALSハンズオントレーニングワークショップを開催することとなった。このワークショップではHALSの基礎、臨床症例の解説やウェットラボでの胃切除、直腸切除、脾臓摘出(左腎臓摘出で代用)を行う。ここで学習したことを基にぜひ腹腔鏡下手術の幅を広げていただきたい。多くの内視鏡外科医がこのトレーニングを受けることを切に願う。
 2015年04月09日
日本大学病院消化器外科
松田 年

 
 


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